けやき色備忘録

おでかけがしたい

北の大地を廻る#2

前日のあらすじ

北海道に上陸した。

 

 

2/3 函館

 

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目を覚ませばまだ夜も更けきらぬ早朝4時過ぎ。

朝早くから開いているであろう朝市もまだまだ準備中。

ここまで早く目覚めなくともまだ時間に余裕はあるのですが、旅の高揚感からぱっちりと眼が冴えてしまいました。

 

のんびりと時間を潰し、市電のササラ電車でも走ってないかなあと思い立って早めにチェックアウトして市電通り沿いに函館駅まで向かいましたが、前日の雪はそこまで積もっているわけでもなく、ただただ市電も車も走らぬ静かな通りを進むだけでした。

 

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列車ごとに改札という概念。他ではなかなか見ないものなので、駅員さんや自動放送の「~分発普通列車の改札を始めますー。」みたいな文言に一々物珍しさを感じてしまいます。

そんな改札の放送を聞いて、ホームに上がって北斗の車内へ。

HOKKAIDO LOVE!パスを使っての北海道周遊、スタートです。

 

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キハ40でノロノロと走っていた線路をとんでもない加速で飛ばしていき、森を過ぎたころには駒ヶ岳の奥から朝日も昇って来ました。

地図上では位置関係を理解したつもりではいたのですが、進行方向右側にずっと内浦湾と駒ヶ岳が見えていて、やはり実際に目で見てみないと分からないもんだなあと。

 

 

札幌

 

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苫小牧でドアに雪塊が挟まったとかなんとかで5分ほど遅れていましたが、千歳線内の回復運転で定刻で札幌着。

到着前の車窓から見る建物の密集具合とその高さに圧倒。ついさっきまで車窓には雪が広がっているだけだったのに......。

 

道内各地へ向かう特急の看板が吊り下げられているのを見るとターミナルに来たなあと感じます。

 

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かけそば(330円)

朝から何も食べてなかったので駅そばで腹ごしらえ。
ちょっと濃いめの黒いつゆで美味しかったです。

 

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札幌からはエアポートで小樽へ。

車両が733だし、まあまあ人も乗ってるしで、車内放送は録らずにボーっと車窓を眺めながら小樽へと向かいます。

 

 

小樽

 

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乗り換えた倶知安行きは大きな荷物を持った人でボックスがすべて埋まるぐらいの乗車がありました。

席を取っておかないとまずいかなと思い、ロングシートの端に腰を落ち着けて発車を待っていましたが、追加の乗車はほとんどなく、ホームの散策ぐらいはしてもよかったかなと今更ながら。

車両はH100形。東北に行ったときに乗ったGV-E400と設計が同じだそうで、デザインが違うだけでよく見れば確かに同じだなという風な内装でした。

 

訓練だか研修だかをやっていたのか、乗務員4人を運転室に詰め込んだワンマン列車は定刻通り倶知安に向けて発車。

観光もしたいですが、小樽には3日後また訪れる予定になっているのでお楽しみはその時に。

 

 

倶知安

 

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旧ホーム 完全に雪に埋もれていた

そこそこ混んでいた車内は余市ですっかりガラガラになって、そこからはずっとローカル線の体を成していました。

この区間はバス転換されることで決まってしまったようですが、実際乗ってみた感じだと小樽-余市間の需要は地元客観光客共に相当数はあるように感じましたし、少なくともこの区間は鉄道で残してもいいのではないかという気がします*1。が、実際のところどうなんでしょうか。

 

到着した倶知安のホームは新幹線の駅舎がなんとかで新しいものに変わっていました。

これもいつまで使われることになるのやら。

 

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この駅で長万部行きに乗り換え。

H100の単行で引き続き山線を南下していきます。

 

 

長万部

 

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黒松内で交換待ちの普通列車が車両確認で15分遅れ。

こちらもその遅れをもらって長万部にそのままの遅れで到着。

 

道中はずっと暗い雲に覆われて綿雪が降っていたのですが、海沿いに出てきた途端雪の粒が小さくなり、日も射してきて峠を越えてきたんだなと。

 

この駅で1時間の乗換待ち。

ちょっと遅い昼ごはんに有名なかにめしでも食べようかと思っていたのですが、サイトを見るとすでに閉まっているようで。

それならばと代わりにもりそばにしようかと思ってお店まで行ったのですが、こちらも終了したとのこと。

 

昼飯、消滅——。

 

駅の売店で目についたチーズ風味のジェラートを待合室でパクついてましたが、濃い味でおいしかったです。

 

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定刻でホームに滑り込んできた北斗に乗って、再び札幌方面を目指します。

駅弁、次は必ず。

 

 

東室蘭

 

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朝も通った道を東進して東室蘭へ。

ちょうどこの時向かい側にも北斗が入るとのことだったので見ていたら、来たのはキハ281。

個人的に北斗といえばこの青い車両のイメージがあったので、ようやく見れたという思いが強かったです。

 

ここでは長万部から辿って来た室蘭本線からその支線へ乗り換え。車両は再び奥に写っているH100。

向かいに止まっていた長万部行きが結構な混雑だったのに対して、ガラガラなまま列車は室蘭へ向かって進んでいきます。

 

発車してからは進行右手にずっと工場のノコギリ屋根やら煙突からの煙やらが見えていて、どことなく堺や川崎あたりの湾岸線*2を走っているような感じでした。

北斗で「まもなく東室蘭~」の放送がかかっているときも、車窓に立派な工場群が見えていたので、やっぱり製鉄のまちなんだなあと。

 

 

室蘭

 

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乗り潰しも兼ねて来たのはいいのですが、着いた頃には辺りは暗くなり始めていて、かつ雪も強まって来ており、もはや観光どころではありませんでした。

 

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かろうじて600mほど離れた観光協会となっている旧室蘭駅舎まで逃げ込んだのはよかったのですが、そこまで歩く道中にも大粒の雪に打たれ、折り畳みのものとはいえ傘も差していたのに全身雪まみれでした。

今思い返してみると、窓からとんでもない降雪を見ていたことこそあれど、実際にこの身で受けた雪としてはこの時が一番強かったです。

コートのポケットにまで雪が入り込んでるのは異常。

 

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なんちゃって見物をしていたら雪も弱まったようで、同じく旧駅舎の前に保存されていたSLも見て回ります。

展示されているSLは数多くありますが、車体の下に入って構造を見られるようなところはなかなか無いのではないでしょうか。

 

その後は偶然Googleマップを見ていたら発見した日本一の坂とやらに行ってみましたが、そのネーミングとは裏腹に民家の間を通り抜けるだけの小さな曲がりくねった坂でした*3

 

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再び雪も強まって来て、観光を切り上げて足早に駅に戻り、窓口の閉まった駅員のいない改札を通り抜けると785系運用のすずらんが止まっていました。

そこまで北海道の車両事情に明るくない私でも、これがそこそこに珍しい車両だということは知っていたので、どうせならとラブパスの権利を行使してUシートの指定を取ろうと思いつきます。が、先述の通り既に窓口は閉まっており、指定席券の発券は出来ず。

駄目で元元、と車掌氏に聞いてみたところ、どうやら可能だったようで指定していただきました。ありがとうございました。

 

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ちょっとだけ普通車の座席と座り比べもしてみましたが、ここはやはりUシート

ちょうど良い座席の硬さと沈み込みで随分と快適でした。

 

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先頭車どうしの連結の時にできる妙に長い通路好き

 

 

札幌

 

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山線と海線をぐるっと一周して寄り道含め10時間。札幌に戻ってきました。

朝に見た時もそうでしたが、夜になって改めて到着前の車窓のビル群を眺めると、ビルの光も相まって、その建物の多さに圧倒されてしまいます。

 

時刻は20時を回ったころ。

結局まともな昼食を摂れていないので、まずは飯だ!と地下道を突き進んで目星をつけていたお店に入ります。

 

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松尾ジンギスカン札幌駅前店(ラムジンギスカン 1090円)

北海道の郷土料理として名高いジンギスカン

滞在中にどこかのタイミングで食べようと思っていましたが、お腹の空き具合と時間の余裕を加味してこの時に食べることにしました。

ラム肉といえば臭みがあって敬遠されがちですが、ジンギスカンだとタレにしっかりと漬けられていて全く臭みがなく食べやすかったです。おいしい。

 

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宿に荷物を置いて、終電関連の放送でも録ろうかと思って再び札幌駅に戻ってきたら何やら不穏な案内が。

どうやら岩見沢付近の大雪で旭川方面から来る列車に大きく影響していたようで、駅員さんがひっきりなしに遅れの案内をしていました*4

 

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とりあえず放送を録ろうと思ってホームに上がると、謎の183の回送が止まっていました。

オホーツクはまだ到着していない時間だし、そもそも3両だしで真相は今も謎のまま*5

 

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そのあとコンコースで延々と札幌に集まる特急愛称を録り集めていましたが、ひと段落してまたホームに上がればイメージの中の青い特急が揃っていました。

やっぱり途中下車で見ていた北海道の特急といえばこれなんですよ。感無量です。

 

今回は281に乗るチャンスはもうありませんが、283は釧路から札幌まで乗り通すつもりなので、それを楽しみに今はここでパシャパシャと。

 

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3月のダイヤ改正で無くなってしまった「石狩」の表記もきちんと回収。

 

この後は岩見沢方面の終電が雪で繰り上げられていたのもあって、特にめぼしいものも無かったので少し早めに切り上げて撤収。

札幌に乗り入れる特急列車の愛称は全部録り集めることができたので満足です。

 

宿へ戻る途中に北海道が誇る最強のコンビニのセイコーマートに寄り道。

カツゲン*6やらを手に入れてこの日は終わり。

 

 

続きます

*1:それ以外の区間もちらほら地元客の利用はあったがバスででもまかなえてしまうレベル

*2:阪神高速も首都高も名称同じく湾岸線

*3:帰宅後調べたところ、かつて坂の下に「日本一」という蕎麦屋があったそうでその名がついたのだとか その蕎麦屋の逸話もなかなか面白かったので是非検調べてみては

*4:下に写っているオホーツクと宗谷も結局50分遅れにまでなっていた

*5:あまり自信はないがお座敷車っぽいので臨時?

*6:雪印が販売している北海道限定の乳酸菌飲料 おいしい